電源が入らないとの事でしたが、診断すると、電源は入るが画面表示がない状態でした。
修理後になったので、作業中に触れそうな箇所を最初にみていきます。

今回の原因は、パネルのコネクタを抑えるプレートの、ネジを入れ間違えたことによる故障でした。
ネジ穴の土台の中に一回り小さい丸の跡がありますね。
長いネジが基板に届いて、さらにはその下を走っている電気信号などを断線させてしまっています。
6Sのバックライトみたいな感じで、作業ミスによる故障の中では殿堂入りするくらい多いものです。
(最近は5S自体修理が少ないのと、情報が行き渡り同業者様も気をつけるようになったのであまり見かけなくなりました)

このように電気信号が走っています。
とても細く、繋げる作業は顕微鏡が必須です。

硬化剤で保護して、ネジ穴を戻した状態です。
このネジ穴に長すぎるネジを入れた事で下の線が傷つくのです。

修理完了しました。
今回のケースは、ネジの管理をしっかり行う事で防ぐことが可能です。